あいみょん「マリーゴールド」ギターコード解説!この曲の“懐かしさ”の正体に迫る…

たけちゃん

あいみょんのマリーゴールドってすごく懐かしい感じがする!でも古臭くはない…何で?

そんな疑問を解消すべく、楽譜を作成してこの曲を分析しましたので、シェアしていきたいと思います。

YouTubeチャンネルに解説動画がありますので参考にしてみてください。

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イントロ

イントロのコード進行

C | G/B | Am | Em7 | FM7 | C/E | FM7 | G

イントロのポイント

いきなりなんだか懐かしさMAXですよねー!

この原因は間違いなく「カノン進行」にあります。

カノン進行

C | G | Am | Em | F | C | F | G

マリーゴールドのイントロの進行と見比べると、そっくりですよね!7とか/とか入ってますけど、ほぼそのまま使われていると言ってもいいでしょう。

JPOPにおいて80年代から現代に至るまで、あらゆるヒット曲にこの進行が使われているため、日本人にとって非常に馴染み深い進行なのです。

代表的な曲を挙げると、スピッツの「チェリー」、サザンオールスターズの「真夏の果実」、B’zの「OCEAN」などなど、挙げればキリがないくらいたくさんあります。

それゆえに、このコード進行が使われている曲を耳にすると、どこかで聞いたことある気がする!とか、なんか懐かしい!ってなるわけなんですね。

これがこの曲の懐かしさの正体です。

真夏の果実の記事もカノン進行について言及していますので参考にしてくださいね。「真夏の果実」ギターコード弾き語り解説!作曲における“王道”のオンパレードだった!?

Aメロ

Aメロのコード進行

C | G/B | Am | G | FM7 | C/E | FM7 | G 

C | G/B | Am | G | FM7 | C/E | FM7 | G 

Aメロのポイント

ベースがC→B→A→G→F→Eと下降する進行になっていますね。

これも少し崩してありますが、カノン進行です。

それからAメロは何といっても”リズム”です!

「風の強さがちょっと」とか「でんぐり返しの日々」とか、すごく歌いづらいなーと感じませんでしたか?

それもそのはず、微妙に拍の頭からずれたアクセントになっているのです。(動画内の楽譜参照)

16分音符の裏拍にアクセントが置かれていて、ちょっとつんのめるような歌い方ですよね。

まさに「でんぐり返し」でごろんごろんと止まれなくなってしまった状態を表現しているのでしょうか。

たけちゃん

リズムでも心情を表現できるんだね!すごい!

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Bメロ

Bメロのコード進行

Am | Em7 | FM7 | G

Bメロのポイント

ここはシンコペーションを意識しましょう。

シンコペーション

拍の頭からアクセントをずらす技法。「食う」「突っ込む」などと表現する。

ボーカルの「しーあーわせだ〜♪」の”し”と”だ”が拍の頭より半拍突っ込んでますね。(著作権のため、楽譜の掲載ができません。動画を参照してください)

これにより少し前のめった表現となる効果があります。

サビを予感させ、気持ちを盛り上げる効果もありますね。

Bメロの役割について

Bメロって何のためにあるの?とか、Bメロのメロディーってなんか微妙じゃない?なんて思う方もいらっしゃるでしょうか。

確かにAメロは曲の歌い始まり、サビは曲で最も盛り上がるところ、というように役割がはっきりしています。

それに比べてBメロは橋渡し的な、コード進行もメロディーも決してキャッチーとは言えないところがありますね。

ところが!「どれだけサビを印象付けられるか」はBメロにかかっているといっても過言ではないんです。

マリーゴールドではサビ前がF→Gという進行で、これはルートのCに戻りたくなるコード進行です。

シンコペーション+コード進行でサビにスムーズに繋げているわけですね。

ZARDやWANDSなどでヒット曲を量産した生ける伝説の作曲家、織田哲郎さんも「お前にそのサビを印象付けるためにどれだけBメロで苦労していると思ってるんだ!」と亀田誠治さんと対談されておりました笑

Aメロ、サビは役割がはっきりしているだけに作曲しやすいのですが、Bメロは立ち位置が微妙な分、作るのも難しく、最後まで悩むのでしょうね。

サビ

サビのコード進行

C | G/B | Am | G 

FM7 | C/E | Am | FM7 | G

C | G/B | Am | G 

FM7 | C/E | Am | FM7 | G | C

サビのポイント

ここもAメロと同様、リズムが肝になります。

特に「あれは空がまだ青い夏のこと」のところ、8分音符の中に16分音符が結構入り混じっていてなかなか覚えづらいリズムだと思います。

この16分音符が入ったり入らなかったりすることで、曲に躍動感や疾走感が生まれるんですね〜。

これがマリーゴールドに感じる“新鮮さ”の正体です。

近年流行った曲も、この“リズム”がすごく難しい曲がたくさんありますね。

King Gnuの「白日」、Officjal髭男dismの「Pretender」「宿命」、YOASOBIの「夜に駆ける」などなど。

どの曲も聴いた感じはすごくキャッチーで入りやすいんだけど、カラオケで歌ってみるとなんだかノリきれない…それは歌のリズムがかなり複雑だからです。

たけちゃん

おまけにどの曲も死ぬほど高い。歌えない…(泣)

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まとめ

マリーゴールドの懐かしさ、新鮮さの原因はそれぞれ「カノン進行」「リズムの複雑さ」にありました。

音楽のテクニック、理論レベルが急上昇している近年のヒット曲の中ではまだカバーしやすい曲だと思いますので、ぜひ気長に挑戦してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

2件のコメント

コメントありがとうございます!

再度サビを聴いてみましたが、やっぱりGのような気がします!

確かに王道の進行ではEmに行くことが多いですよね。
でもマリーゴールドではGのようです!